チューニングスイッチの調整(ロビッカ社)

いくつかのモデルに搭載されているチューニングスイッチは、カンテレのキーを瞬時に切り替えることができるのでとても便利なのですが。なにが原因なのか、使っているうちに狂ってきて、ぴたっとピッチが半音上下しなくなることがあります。狂ったチューニングスイッチは自分で調整できます。

用意するもの

  • 調律ハンドル
  • 電子チューナ
  • 3/16インチ六角レンチ

特別に用意する道具は六角レンチだけです。
3/16インチってどれぐらいの太さのレンチだっけ?とよく分からない場合は、細いのから太いのまで束になってるセットを購入すればいいでしょう。それで千円ちょいです。

作業手順

1)チューニングスイッチを分解する
調律ハンドルでチューニングペグを回して弦を緩め、チューニングスイッチのレバーを引き抜きます。レバーは台座に差し込んであるだけです。簡単にばらばらになります。

2)台座を回して弦とレバーの距離を調節する

台座を真上から覗き込むと、レバーを差し込む穴が見えます。

よく観察すると、レバーを差し込む穴は、台座の中心から外れていることが分かります。つまり台座を回すことによって、レバーを弦に近づけたり遠ざけたりすることができるわけです。

六角レンチで台座を慎重に回して、レバーと弦の距離を調節します。

レバーを弦に近づける
レバーを捻ったときのピッチの変化が大きくなります。多くの場合、チューニングスイッチはピッチの変化が小さくなる方向に外れてくるので、レバーを弦に近づけるように調整することの方が多いでしょう。
レバーを弦から遠ざける
レバーを捻ったときのピッチの変化が小さくなります。

3)試行錯誤して調整する
再びチューニングスイッチを組み立てて、弦を張り、正しくチューニングして、チューニングスイッチを捻ってみて、ぴたっとピッチが半音上下するか確認します。

おそらく一発で治ることはないでしょう。
ぴたっとピッチが半音上下するように、チューニングスイッチを分解して台座を回して、組み立てて確認して…というのを繰り返します。

!!!弦押さえの溝に弦を掛けてください!!!
弦押さえには水平に小さな溝が掘ってあります。ここに弦を掛けてください。でないと使っているうち、ずるずる滑って弦が外れてしまいます。

『メンテナンス/弦交換』の話は以上で終わりです。