すらすら弾けるようになる
カンテレの弦を弾く順番は覚えられましたか。
えっちらおっちら弾けていますか。最後の課題ではこれを、自分で弾いてて楽しい程度にはすらすら演奏できるようになることを目指します。
原則として指一本で弾く
まずは指一本で弾くことにしましょう。
YouTube動画で見るような一流ハーピストの指の動きなんて真似できません。身の丈に合わせ、右の人差指だけで弾くようにがんばります。
といっても、実際にはフレーズが速すぎて弾けないとか、音がぽんと遠くに飛ぶので間違って弾いてしまうとか、そういう問題があって、指一本でカンテレを弾くのには限界があります。
だから原則として指一本で弾くように努力する。
それでも上手く弾けない箇所は、他の指も使うように工夫する。
というやり方が現実的でしょう。
予め左指をスタンバイ
ちょっと以下の操作をやってみてください。
- カンテレを構えて、写真の○印の弦の上に左指を置く。
- 親指で弦を押さえて外さないようして、残りの指4本を少しだけ弦から浮かせる
- 指4本で○印の弦をそれぞれ弾いてみる。
- 指4本を△印の弦に平行移動して、それぞれ弾いてみる。
- 指4本を×印の弦に平行移動して、それぞれ弾いてみる。
- 指4本を○△×印の弦にいろいろ平行移動して弾いてみる。
- 親指で押さえた弦を弾いて、3秒数えてまた押さえる
左指は最初からカンテレの11本の弦をカバーするようにスタンバイしています。この状態で、原則として右の人差指一本で弾くように努力して、速すぎたり遠すぎたりで上手く弾けない箇所は、近くの左指で弾きます。
メロディの流れに応じて、左指4本の位置を○△×のそれぞれに平行移動すると演奏しやすいでしょう。(平行移動でいいですよ。律儀に○△×の印の箇所を押さえなくていいです。)
左の親指でずっと弦を押さえているのは、指4本の位置を見失わないように、基準として押さえています。左の親指も弾くべきときはもちろん弾きますし、右手の邪魔になるようなら、上に浮かせて弦を空けます。
原則として右の人差指一本で弾くように努力して、上手く弾けない箇所は近くの左指で弾くようにして……いやそれより右の他の指で弾いた方が簡単じゃね?と思ったら、ぜひ右の他の指で弾いてください。
このような奏法=ルールは足がかりです。
便利に使えるだけ使って、合わない箇所や他に上手い方法を思いついた箇所は、自信を持ってよりよい方法を採択してください。
動画に見る演奏例
『サッキヤルヴェン・ポルッカ』をこの奏法で演奏した例です。
左指は最初からずっと待ち構えていて、右の人差指が動く隙間を埋めるように弦を弾いています。実際に自分で弾いてみると、この奏法のいくつかの利点に気づくでしょう。
- 左指が目印になるため、右指で弦を弾くとき間違えにくい。
- 邪魔な音を左指で押さえて消音できる。
- コードを演奏できる。(メロディ最後のじゃらーん)
このカンテレ教室では、最終的にカンテレをコード奏法することを目標にしています。その意味で、この左手の動きはよい練習になります。
『メロディを弾く』の話は以上で終わりです。